西洋医学に限界 自身の身体で東洋医学を実践 西村先生

 

私が動物病院を開業して、早いもので20年以上の月日が経ちました。

 

 開業当初は西洋医学だけを使って治療を行ってきましたが、いつしか限界を感じるようになりました。それは、薬だけの対症療法では思ったような治療効果を上げることができないことや、薬による副作用との戦いがあったためです。本当にこれでいいのか?と葛藤する毎日でした。

 

 実は私自身、若い頃から原因のわからない体調不良がありました。病院で検査をしても異常がないといわれ、処方された薬を飲んでも一向に改善されませんでした。むしろ副作用によって余計に具合が悪くなるという経験を重ねてきたことから、西洋医学の限界を感じるようになります。なんとかならないかと、鍼治療、整体、カイロプラクティック、漢方薬などを自分自身の体で試してきたのです。

 

 そこで身体全体を考える東洋医学を本格的に学び、当院でも鍼治療、そして漢方薬を使い始めました。そして、東洋医学の考えを実践すればするほど、西洋薬は体の治癒を直接的に促すものではないことに気づかされました。

 

病気を治すのは医者ではなく自然治癒力

 ヒトは薬を使えば病気が治ると思っているのですが、実はそうではありません。病気は薬を使って治すものではなく、個々の体に備わっている「自然治癒力」が働いて初めて治すことができるようになるのです。

 

 骨折した場合を例にしてみましょう。骨が折れたら手術をして骨を固定すれば治りますよね。しかし、死んでいる生物の折れた骨は、固定してもくっつくことはありません。いくら手術をしても治らないのです。

 

 つまり、骨折を治しているのは手術をしている医者ではなく、身体が本来持っている「自分の力で病を癒し、治す自然の力=自然治癒力」なのです。どのような病態であれ、薬や手術でなんとかしようとするのではなく、自然治癒力が働くようにしてあげること、それが本来の治療です。

 

 これまで長年動物医療に携わってきて、西洋薬は体を治すものではないということが明確にわかりました。例えば、抗生物質を使えば一時的に菌を抑え、菌によるダメージを取り除くことは可能です。しかし自然治癒力が落ちている状態でこのような薬を使うことは、かえって自然治癒力が働くのを妨げてしまうことがあるのです。

 

・炎症が起きれば抗炎症薬

・ヒスタミンが出れば抗ヒスタミン薬

・免疫過剰には免疫抑制剤

 

 薬はこのように処方されることが多いですが、例えば異物を排除するために炎症が起きているわけで、それを無理やり抑えてしまっては身体本来の働きを押さえ込むだけになってしまいます。まだ、他の機能がしっかり働いていれば薬を飲むことで回復するのですが、体の働きが悪くなっている場合には、薬を使えば使うほど体は弱っていくことになります。

 

 

POC水との出会い

 私は昨年、POC水に出会いました。POC水とは、西洋医学で当たり前に処方している薬を用いることなく、身体が本来持っている機能の素晴らしさを引き出してくれるのです。

 

 POC水は、「植物由来の有機性の炭素」(=POC、Prant-derived Organic Carbon)を10ナノメートル(インフルエンザウイルスのサイズよりも小さいサイズ)以下に粉砕したものを軟水に溶かしてあります。この炭素は、水分以外の身体の組織の半分以上を占めているものです。

 東京大学医学部では抗がん効果が認められ、正常な細胞が活性化することも実験で確認されています。将来の医薬品化を目指した取り組みが着々と進められている優れた素材なのです。

 

 実際、このPOC水を処方してみると、自然治癒力の素晴らしさを実感するとともに、自然治癒力が働いていない状況を「改善するもの」の必要性を改めて強く感じます。

 

 

POC水の可能性

 私たちの体には炭素が含まれていますが、水分を除くと体の組織の主要な部分は炭素です。自分自身の身体の半分以上を占める炭素を細胞の隅々にまで届けられるサイズに細かくして、POC水として摂取することで、身体の自然治癒力の改善にとても大きな効果が期待できるのです。

 

 POC療法の治験は始めてまだ間もないにも関わらず、

 

・肝細胞がんの進行が止まった症例

・膀胱癌の症状が消えてなくなったり、小さくなった症例

・再発した肥満細胞腫が改善した症例

 

などが出ています。

 

 膀胱癌の症例はエコー映像でわかりやすいので、治療医開始前後の症例を、当院のHPでも掲載しています。

 

 例えば、肥満細胞腫はグレードによっては大変悪性度が高い病気です。また、再発すると治療が難しくなるがんの一つですが、この症例は3度目の発症であるにも関わらず改善した症例であり、とても嬉しい結果が出ていると思います。

 

 このように、POCは薬(=化学物質)ではないにも関わらず、がん細胞への効果が認められています。今まで様々な代替療法を学んで使ってきましたが、何か物足りなさを感じていました。しかし、天然素材の「抗がん剤」としてのPOCの効果を見て、がんにかかった動物を救う新たな手段となるのではないかと、私はこれまでにない大きな期待を寄せているのです。

 また、POCが持つ、正常細胞を活性化させる働きは、「病気を治すのは医者ではなく自然治癒力」であるという私の考えにもベストマッチしています。

 

 

良い素材を使うことの大切さ

 動物を愛し、健康を願う飼い主様たちに知っていただきたいこと、それは「良い素材を使うことの大切さ」です。

 

 病気にならないために、また、病気から回復していくために口から摂取する飲食物がどれほど大切なものなのか。良い素材を使っていくことが身体本来の働きを回復させる助けになるのです。

 

 病気の当初は漢方薬や一部の西洋薬など、薬理作用のあるものを使うことは、早期回復のために有効です。また、症状によっては絶対に必要な場合もあります。もちろん他の代替療法も有効であり、続けることで効果が見込まれることもあります。

 

 ただ、薬漬けだけは避けたいもの。なぜなら、これらの薬を使い続けることは、体にとって自然な状態ではないからです。

 

 身体の本来持っている機能がしっかりと働いていれば、健康であるはず。良い素材を摂取することで健康な体を作り、本来の機能が働く体にすることが大切なのです。

 

・化学物質を体に入れないこと

・体を冷やさず、血液循環を良くすること

・酸素をしっかりと取り入れること

・明るく楽しく毎日過ごすこと

 

これが、健康の基本です。

 

 そんな健康を保つ上で必要なこと、POCはその全てを補完する力を持っています。炭素の持つデトックス効果は、悪いものは身体の外に出すように働きかけ、そのおかげで気持ちも元気になってくるようです。

 

 POCは抗がん剤と併用することで、抗がん剤単独での処方よりも効果を引き出せるという実証結果も出ています。当院で治療中の患者様(動物も飼い主様も)もPOC療法を理解し、素直に受け入れることでその効果を実感されています。結果が次々に出ていることから、私もさらに広めていきたいと思っております。

 

   獣医師 西村 美知子 ブルーミントン動物病院院長
日本獣医畜産大学(現 日本獣医生命科学大学)卒業後、東京都武蔵野市吉祥寺で開業、2009年に現在の 東京の西荻窪に移転。 自然療法中心の病院です。 西洋薬や抗生物質だけの治療が本当に体にいいの?そんな疑問から、東洋医学や代替医療を治療に取り入れること20数年、今は個々の動物の自然治癒力の回復を願い、様々な検査法、治療法から何を選択するべきかを考え、最善の方法をおすすめしています。 体に負担やストレスをかけることなく、体・情緒の両面から検査を行えるよう進化してまいりました。 また、予防医学を推奨しておりますので、日々の体作りに大切な食事、健康管理などの身体のことだけでなく、しつけなど精神面においてもサポートできるように努めております。 専属のアニマルコミュニケーターやトレーナーとも連携を取り、様々な面から大切なご家族との生活をサポートしていくご提案をしております。どうぞお気軽になんでもご相談ください。 取扱動物は、犬、猫、うさぎ、ハムスターです。