目次
愛犬・愛猫が「癌」になってしまったら、どんな治療を考えますか?NO.3
前の記事で犬や猫の【癌三大療法】について解説しました。
そして、この三大療法の他に代替療法というものがあることを知り、代替療法については【代替療法で犬や猫の癌を救う効果はあるの?】でご紹介しました。
また、「その他にもなにか愛犬や愛猫にお勧めの治療法はないのかなあ?」と
最先端の医療に興味を持った私は、さらに代替療法について調べてみることにしました。
色々と検索していくうちに、免疫細胞を元気にし、自身の治癒力を高めることが期待されているこれまでにない新しい療法があることを発見しました。
今回は少しこの療法について説明してみたいと思います。
記事監修
獣医師 西村 美知子 ブルーミントン動物病院院長
日本獣医畜産大学(現 日本獣医生命科学大学)卒業後、東京都武蔵野市吉祥寺で開業、2009年に現在の 東京の西荻窪に移転。 自然療法中心の病院です。検査から治療まで、精神的にも身体的にもストレスをできるだけかけずに動物さん個々が本来持つ「治癒力」が動き出すよう、様々な 自然療法をご提供しています。
新しい代替療法の発見!
私は、医師でも看護師でもありませんが、仕事柄、癌病気様に接する機会が多くあり、テレビや雑誌などで癌の特集などが組まれると興味深く観たり、聞いたりしています。
また、知人や親族が癌で闘病した際に、抗癌剤の苦しさや副作用も目の当たりにしてきました。
もし、自分が癌になったらどうすれば一番いいのか、年齢とともに考えるようになりました。
まして犬の平均寿命は長くなったとはいえ14歳程度です。
死因の半分が癌であることからも近いうちに癌にかかってしまう確率はすごく高い!
「どんな対応ができるのか?」
「なる前から予防医学みたいなものはないのか?」
「なってしまったら副作用などなく、出来るだけ効果的な治療法はある?」
考えるといろいろと疑問が出てきます。
そうはいっても、医療の世界とは無縁な私が出来ることは、インターネットで調べることくらいしかありませんでした。
まず、西洋的治療法の三大療法についても素人でしたので徹底的に調べてみると、人間に行われている治療法と同じように、ペットの世界でも治療が行われていることを知りました。
そして、人間同様に、抗癌剤や放射線治療も行われ実績があることや、もちろん副作用が出ることも多々ある事実を学びました。
ここでふと思ったのは、私自身が癌になったらどうするかという観点をふまえながら、動物病院で行われている三大療法以外の治療法も調べてみることにしました。
まず、化学物質である抗癌剤の投与や放射線治療には「期待される効果」とともに「副作用」がつきまといます。
この期待される効果と副作用の関係は常に期待される効果が勝るわけではありませんし、期待される効果が乏しい場合も多々あります。
「では、他に治療法は?」
そのような観点から調べるうちに代替療法について勉強することになりました。
「西洋医学が三大医療なら、東洋医療はどうなのだろう?」
「これらの融合などあるのだろうか?」
人間の医療でも西洋医学と代替医療の統合が検討されるようになっている。
であれば、動物の病院でもそのような考え方が浸透してきているかもしれない。
調べていくうちに、西洋医学も東洋医学も治療に取り入れ、他とはちょっと違ったユニークな治療法を行っている『ブルーミントン動物病院』をホームページで発見しました。
西洋医学と東洋医学の融合の治療法
私は、この『ブルーミントン動物病院』が行っているユニークな治療法を調べてみることに・・・。
ユニークな治療法とは、西洋医学と東洋医学の融合ではあるのですが、それは私が今まで聞いたことがない炭素を使った治療法でした。
その治療法はある動物病院で取り組みが始まったばかりの療法で、ちょっと説明が難しいのですが一言でいえば、『植物由来の超極小な炭素を使った療法』とでも言うと良いのでしょうか。
しかし、炭素を用いた療法って?
それってどういう理屈での治療方法なのだろうと、さらに調べてみることに。
そもそも炭素って??
世の中には『有機物の性状の炭素』と『無機物の性状の炭素』が存在しています。
・無機物の性状の炭素の代表は空気中にも多く存在する二酸化炭素になります。
・有機物の性状を持った炭素とは、植物のみが光合成によって生成できる炭素成分になります。
そうです、私たちが小学生の頃に理科の授業で習った、植物が光と水と二酸化炭素を合成する行為である「光合成」から生まれる炭素が有機物の性状を持った炭素なのです。
炭素がないと生命維持ができない??
私たち人間を含め動植物は有機物の性状を持った炭素が存在しないと生命維持ができないそうです。
なぜなら、有機物の性状を持った炭素によって栄養物を合成し、必要なエネルギーを得ることで動植物は生命を維持しているからです。
この有機物の性状を持った炭素は動植物の身体を構成する必須な要素です。
例えば動物の体は水分以外の50%以上がこの炭素で占められています。
焼き肉屋さんで肉や野菜を焼いていて、ついつい話に夢中になって気が付いたら焼き過ぎて真っ黒こげにしてしまった経験が皆さんもあるのではないでしょうか?
真っ黒こげの主成分はもちろん炭、つまり炭素です。
この事実こそ、植物や動物の体を作っている主な成分が炭素であることを物語っています。
動物の身体の主要構成要素である有機物の性状を持った炭素は、身体を構成するすべての細胞の生産、維持活動にも大きな役割を果たしています。
そして、生命維持活動に欠かすことのできない必要な成分だということは学術的にも明らかになっているようです。
炭素は自分の身体では作れない
ここで、ポイントとなるのは、植物は自分自身で光合成をして有機物の性状を持った炭素を体内に作り出して成長できますが、動物は自分自身で生命活動に必須であるこの炭素は作ることができません。
つまり、食べたり、飲んだりして摂取するしかないのです。
私たち人間もそうですが、犬、猫も体が弱ってきて食べたり、飲んだりが十分にできなくなってくると一気に病状が悪化したりします。
このことは有機物の性状を持った炭素を身体に取り込めなくなってきていることが大きく関係しています。
また、元気そうに見える犬、猫も体の中ではいろいろな変化が起こっている場合もあります。
例えば、老化による免疫機能の低下などはどんな個体にもつきものになりますよね。
しかし、この有機物の性状を持った炭素を手軽に体内に取り込むことで、身体の細胞が元気になるとしたらどうでしょう?
細胞の一つである免疫細胞も元気になるとしたら、今、体内で闘っている相手、例えばそれが癌だったら、癌をやっつける免疫細胞が活性化されれば、病魔に勝てるかもしれませんよね。
癌をやっつけるPOC療法?
その炭素を用いたこの考え方を取り入れている、今はまだ普及する前段階にある
「POC療法」 というものでした。
この※POCは、「有機物質の性状を有した極小の粒径の炭素」を指すのです。
※POCとは
Plant-derived Organic Carbon の略称で、植物由来の(=Plant-derived)、有機性の(=Organic)、炭素(=Carbon)
を用いた療法ということです。
「POC療法」の動物病院
しかし、癌の進行具合や部位などによってPOC療法の効果は変わるのかもしれません。
犬、猫の年齢によっても自己免疫細胞の数も、新たに免疫細胞を作り出せる能力も違うかもしれません。
したがって、治療にあたっては獣医さんと相談して行う必要がありますが、残念ながらこの療法はまだ確立されたものではないそうです。
他の病院では実施しているのかと検索しましたが、私の調べた限りでは唯一、実際に病気の犬、猫に処方して治験治療を実施しているのが、東京の西荻窪にある『ブルーミントン動物病院』だけでした。
私はPOC療法をしている唯一の動物病院って他にもどんな治療法やペットの病気に対してしてどういう考え方をしているのだろうと興味が沸き、同病院の西村院長先生に問い合わせをしてみました。
なんと、院長先生に直接お会いしてお話を伺えるとのことだったので、『ブルーミントン動物病院』を訪ねてみました。
そして、そこで伺った西洋医学と東洋医学の融合を目指した「POC療法」は西村先生の目指している動物たちの気持ちを考えた優しい未来の療法であり、今後この治療法が代替療法のまた一つの柱になっていくのではないかと、期待が高まりました。
治験事例も
そのPOC療法ですでにブルーミントン動物病院では実際に癌の腫瘍が小さくなるなど効果があることが確認できた症例も出て来ているそうです。
西村院長先生によると、これから症例をどんどん増やしていくことがとても大事だとのことでした。
西村先生に「有機物の性状を有した極小粒径の炭素」を利用したこの治療法についてもう少し詳しくお伺いしてみましたので、そこは【犬や猫を癌から救う最新代替療法とは?町の獣医さんに独占取材!】でご紹介しています。
私が今まで聞いたことのない療法だったので、驚きましたが、聞けば聞くほど興味深いものでした!
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